『Invent & Wander ジェフ・ベゾス』を読んで
本を読んだ理由・出会い
世界的大企業のAmazonの創業者であるジェフ・ベゾスを私は最近まで知りませんでしたが、GAFAMの本を読んでから、大企業の創業者やCEOの考え方や理念、また会社の歴史について興味が湧き、またベゾスとはどんな人物なのかと興味を持ったので『Invent & Wander─ジェフ・ベゾス Collected Writings』を読みました。
本の概要
この本は、ベゾスから株主に向けられた手紙と様々なインタビューが集められている本です。ベゾス本人の生の言葉を読むことが出来る価値のある一冊です。本書の中では株主への手紙とインタビューをそのまま用いているので内容が重複している部分もありますが、ベゾスの考えに理解が深まります。
Amazonという会社のイメージとしては、まずはECサイトとしてのネットショッピングだと思いますが、他にもAWS（Amazon Web Service）などのクラウドコンピューティングサービスや、Kindle、Echoなどのデバイスの開発までしています。
これらのサービスが全てお客様を中心として考えられているので、当然私たちユーザーにとっても非常にありがたいサービスですし、お客様を中心としたベゾスの考えを社員にまで行き届いているからこそAmazonのお客様満足度が他に類を見ないほど高いという事が納得できる本です。
こんな人におすすめ
会社の代表や、起業をしようとしている人におすすめの本です。ベゾスはAmazonをたった数十年でアメリカでも有数の大企業に成長させました。それはベゾスの『お客様中心に考える』という強い信念があったからです。その強い信念と考え方を、株主に対する手紙やインタビューの本人の言葉で受け取る事が出来ます。成功者の言葉を参考にしない理由は無いので是非読んでいただきたいです。
感じた事・勉強になった事
お客様を中心に考える
ベゾスの手紙の中で特に出てくる言葉に『お客様を中心に考える』という言葉があります。競合他社に負けないように周りの目を気にするのではなく、お客様が求めている事を追求していくと結果としてお客様や株主、会社にとって良い結果がついてくるというものです。
例えばプライム会員は送料が無料になりますが、当然Amazonにとっては売上低下というリスクがあります。しかし、お客様が求めている事を中心に考えているので、そのリスクをどうすれば回避して売り上げの向上につなげるかという事を考えています。サービスを自動化したり、システムの構築で送料無料というお客様が喜ぶ結果を出しています。
長期的に考える
短期的に売り上げなどの数字を気にしてしまうと将来の成長に繋がらないという考えのベゾスは、長期的に結果が出るように展開しています。例えば、短期的に考えてしまうと、新しいサービスが失敗してしまった場合に、マイナスになってしまうのですぐに開発をやめなければならない可能性もありますが、長期的に考えれば失敗を繰り返しても結果としてみんなが喜ぶサービスが出来上がれば良いという考えです。
一時的な損失が出ても長期的に考えれば得になる事があり、その為のチャレンジが出来る事が大きいです。
10年後に変わっていない事
10年後にもお客様は低価格、迅速、品揃えの豊富さを求める事は変わらないとベゾスは考えていて、変わらない事を中心に考えられるのは強みだと言っています。10年後に変わっている事を考えるのも大事ですが、変わらない事も考えるのも大事だと感じました。
毎日が創業初日
Amazonの本社ビルは『Day One』という名前で、ベゾスは毎日が創業初日という考え方を貫くという意味が込められています。それは、2日目には衰退が始まると危惧しているからです。その為には外部からのトレンドをすぐに取り入れる、そして意思決定を早くすることが大事だと言っています。
また、大企業は何故かトレンドを取り入れるのが苦手とも言っていますが、それは納得できるような気がします。
本を読んだ感想とおすすめの読者
Amazonはいつの間にか私たちの生活の一部のような存在になっていますが、それはベゾスがお客様を中心に考えているのだから当たり前だと感じました。社員の事を考えて世界の事を考えて、宇宙の事を考えて、未来の事を考えているベゾスはとにかく好奇心が旺盛だと思います。この本はベゾスの言葉そのまま書かれているので本人からのエネルギーを非常に強く感じます。
新しい事に挑戦しようとする気持ちや、新しい世界が広がるように感じる本で、『自分は自分の選択から出来ている』と言うベゾスは、80年後に後悔をしないように選択をしているようです。
会社の代表や、起業をしようとしている人にはベゾスの考え方が後押しをしてくれると思うので是非読んでいただきたいです。
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