大企業はどのようなビジネス戦略を用いて競合他社と戦って規模拡大をしているんだろうと思った事はありませんか?また、その戦略を自分にも生かしたと思いますよね?
『世界の戦略図鑑』は歴史的な観点からの戦略から現代の経営戦略へのつながりや、デジタルマーケティングの説明。また、世界で活躍するGAFAMなどの戦略について解説してくれています。
大きな図で解説してくれているので難しい内容もイメージがしやすいのが特徴の本です。
ビジネス以外にも人生には戦略が必要ですので、過去から現代、そして未来への戦略を理解して知見を深めるのにおすすめの本ですので、是非読んでみて下さい!
こんな人におすすめ
- マーケティングを主としたビジネスパーソン
- 会社経営者
- ビジネス戦略に知識を深めたい会社員や学生
『世界の戦略図鑑 著:佐藤 優』の概要
現代の大企業が行っているビジネス戦略について学べる本です。見開きの半分はイラストで図解してくれているのでイメージが記憶に残りやすいのが特徴です。
歴史上の人物が行っていた戦略についての解説から始まるこの本は、なぜ現代のビジネス戦略がこのように行われていてどのような影響力があるかという点が理解できるのが面白い本だと思います。
デジタルマーケティングの戦略や、マネジメント、GAFAMなどのIT企業の戦略について分かりやすく説明されていて、企業戦略を読み解くのが学ぶべきポイントです。さらに、最終章では現代社会において企業や個人が取るべき戦略も説明しています。知って得をする情報が、知らないと手遅れになってしまう現代社会なので、スピーディーな戦略を学ぶには非常に良い本です。
私が『世界の戦略図鑑』を読んで学んだ事・感じた事
- ターゲットを絞る戦略~STP
- 「PEST分析で」外部環境を把握する戦略
- 「PPM」で資金の割り振りを考える戦略
- 加点型マーケティングで躍進するバイドゥの戦略
ターゲットを絞る戦略~STP
誰に対しての商品、サービスなのかという所を分析しターゲットを絞る戦略にSTPという方法があります。ターゲットを絞ってアプローチを行わないと無駄なコストがかかりますし、悪いPRにある事もあります。
Segmentation(セグメンテーション)・・・顧客層の分類を行う事。年齢、性別、居住地などで分類を行い、ターゲットを絞りこむ。または、ターゲットから除外する。
Targeting(ターゲッティング)・・・購入の可能性の高い人を選び、目標設定にする事。
Positioning(ポジショニング)・・・自社商品のポジショニング(立ち位置)を定めて、顧客にアプローチをする事。他社との違いや利点などをアピールして購入意欲を高める。
ターゲットを明確にしてアプローチをすることがマーケティングの成功につながる事は当たり前の事だが、Youtubeやブログなどでも当然必要な戦略なので理解が必要です。
しかし、商品、サービスを先に作ってから市場の調査をするというのは今のマーケティングでは出遅れてしまうので、4Pマーケティングまでを意識して理解をして欲しいです。
「PEST分析で」外部環境を把握する戦略
自社ではコントロールできない4つの外部環境があります。
Politics(政治)・・・法律の改正や新法の成立など
Economy(経済)・・・為替の動きや金利、物価の変動など
Society(社会)・・・少子化、高齢化、人口の増減などの社会の変動
Technology(技術)・・・IoTやAIなどの新しい技術など
会社がコントロールできない外部要因が会社に影響を与える事があります。解決は不可能でも自社にどのような影響を与えるかと関連付けしておくことで、変化に対応することができます。
Amazonなどのように二酸化炭素を含めた地球温暖化の問題に積極的に取り組むことで、自社でコントロールしようとしている動きもあります。
「PPM」で資金の割り振りを考える戦略
企業の製品やサービスに対して、事業資金をどのように配分するかを考える戦略が「PPM」です。
市場成長率と市場占有率から「花形」「金のなる木」「問題児」「負け犬」に事業を分析して資金投入や、撤退などを考慮していきます。しかし、「負け犬」でも、「花形」や「金のなる木」の収益に影響を与えている可能性もあるので、撤退は慎重に行う必要があります。
すべての企業の最終目標は「金のなる木」です。市場成長はこれ以上見込めないですが、市場占有率が高いので、現状維持の投資さえ行えば高い利益が望める状態です。企業の中で追加資金が低く、安定した収入がある事業を指します。
加点型マーケティングで躍進するバイドゥの戦略
バイドゥは中国のIT大手企業で、中国企業の特徴でもある、失敗を恐れずにまず実行する企業です。
日本企業は失敗のリスクを嫌がる傾向にあるので、リスクを極力減らして失敗起きないように、もしくは失敗が起きても最低限のリスクに抑えられるようにしてから実行に移りますが、バイドゥは行動を先に起こして問題が発生したら、改良を重ねて良いものを作っていくというトライ&エラーの加点型マーケティングなので、市場を先行することが出来ます。
様々なIT企業がイノベーションを起こしている中では、失敗を恐れて一歩目が遅くなってしまうと市場に参入が出来ないので、中国式といわれる加点マーケティングは有効な戦略です。マーケティング以外にもこの方式は取り入れていかないと世界から取り残されてしまいます。
本書には、歴史上の戦略から現代のマーケティング戦略また、今後のマーケティング戦略について解説されていて、図の解説もあるので理解がしやすいです。聞いたことがあるけど内容が分からないマーケティング用語の理解にも適しています。
本書の最後にも書かれていますが、マーケティング戦略は仕事のみならず、生活の中でも必需です。是非読んでみて下さい!
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