メタバースとは3Dの仮想空間やそのサービスを指す言葉ですが、一般にも使われ始めた最近、はっきり言って良くわからない事ばかりではありませんか?実際に使っている人たちも特殊な人のイメージがあって会社や生活の中で使われる事はほぼ無いと思います。
メタバースいう言葉のみならず、web3.0やNFTなども耳にすることがありますが、自分に関係のある事なのか、別次元の内容なのかもよくわかっていなかったのですが、フェイスブックが社名を『Meta(メタ)』に変えたといった所からも興味が沸き、『世界2.0』を読むことにしました。
タイトル通り『世界2.0』とだけあって、今後訪れる新しい世界について知るとこが出来ます。3DCGと仮想空間により私たちの生活も変わります。今生きている現実世界が必要なくなるかも知れません!
というと大げさに聞こえるかもしれませんが、この本を読んだ後は未来の考え方は変わると思います!
こんな人におすすめ
- 世界の市場に取り残されたくないビジネスパーソン
- メタバースに興味があり、仕事に生かしたい方
- 新しい技術、考え方に興味がある方
『世界2.0 メタバースの歩き方と創り方 著:佐藤 航陽』の概要
メタバースとは『メタ』(概念を超える、上位概念を指し示す)+『ユニバース』(宇宙)を掛け合わせた造語
本書:世界2.0より
メタバースについて初心者の方にも分かりやすく、言葉の意味や概念、構成されている要素、今後の展望や私たちの生活にどういった影響を与えてくるかが分かる本です。
メタバースという言葉は1992年に初めて使われた言葉(『スノウ・クラッシュ』SF小説より)だと聞いて驚く人も多いと思います。また、マトリックス(1999年公開)や、サマーウォーズ(2009年公開)等がメタバースの例に良く使われます。(公開当時は想像もできない未来についての話に感じたのではないでしょうか?)
メタバースとは3DCGの仮想空間内をアバターを使って生活をしたり経済活動をするといった、現実世界以外の仮想世界です。さらに発展をしていくと、現実世界と仮想世界の境界も薄れてくるというぐらい生活の一部になる可能性の高い新しいサービスであり、世界になりつつあります。
そんなゲームのような世界が来るわけ無いと思っている方も多いかもしれませんが、この『ゲーム』という言葉もキーワードになります。
馴染みが無かったスマホを使い始めて、いつの間にかスマホが無いと生活が出来ないように感じているあなたもいつの間にかメタバースの世界に入り込んでいる可能性が高いとは思いませんか?
それほどの大きな革命が起こりつつある中、チャンスとして捉えたい方は是非読んで見ていただきたいです!
私が『世界2.0』を読んで学んだ事・感じた事
- 新しい技術に取り掛かるタイミングはいつ?
- メタバースは『神の民主化』
- メタバースとVRの関係性は?
- web3.0はGAFAに対するアンチテーゼ
新しい技術に取り掛かるタイミングはいつ?
一部の技術オタクが熱狂していて、それ以外の人がピンときていない・理解できないという状況が取り掛かるタイミングとしてはベストとあります。それは、インターネットも始まった頃は一部の人だけのものでしたし、それが新しい技術に詳しくない人がテレビなどで情報を得てインターネットを使うようになるまで何年もの年月がかかります。
逆に、新しい技術に詳しくない人達が一般的に使うようになる前に技術に投資をする事が出来れば当然ビジネスのチャンスになります。例えば、20代、30代であれば、自分の親に説明して反応を見る事で「アタリ」を探る事が出来ると書いてあります。
この本を読んでから実際に、メタバースについて親に説明してみましたが、やはりイメージがしづらそうでした。スマホやインターネットについては説明をすると一回目でも7割ぐらいは理解してくれていそうなので、この「アタリ」の取り方は非常に参考になると思いました。
また、子供の遊び方も未来のあり方を教えてくれるともあります。『Fortnite(フォートナイト)』もよくメタバースの説明に用いられます。3DCGのオンラインゲームですが、音声でコミュニケーションを取りながらゲームを行います。さらに、イベントなどもあり、有名ミュージシャンのライブが行われるなんて事もあります。
この話を聞いて、ピンとこない人もいるかと思います。(私もです。。)ですが、子供達はこういったことが当たり前の世界で生きているわけで、それがベースになって大人になっていきます。
新しい技術に取り掛かるタイミングに、親世代と10代から情報を得るのは非常に重要だと感じました。
メタバースは『神の民主化』
『神』という言葉が出ると一気に身構えてしまう人がいるかもしれません。(私もです。。。)が、世界を作ったのが『神』とするなれば仮想空間の世界を創るという事は『神』になれる事で、民主化されるという事ではありませんか?という内容です。
メタバースの仮想空間に滞在している時間が、現実世界に滞在している時間よりも長くなるにはそう遠くないことだと思います。少なくとも、何時間もオンラインゲームをしている人達にとってはすでにそうなっているかもしれません。ゲームの中でコミュニケーションを取れるという事、また経済活動が出来、居心地が良いのであれば現実世界よりも長く滞在したいのは当然ですよね?』
そう考えると『神の民主化』というのは的を得ていて面白い言葉だと思います。
メタバースとVRの関係性は?
まず本書で学んだ事として、メタバースにVRは必須ではないという事です。3DCGの仮想空間を自由に動き回るのにVRゴーグルは必須ではなく、『Fortnite』もVRゴーグル無しで楽しむことが出来ます。
VRゴーグルが一般的に使われるようになるのは、メタバースでコンテンツが充実してからだと言われています。(これはインターネットが普及した時とは逆)
バイオハザード等もコンテンツの面白さの延長線上にVR技術が投入されたというようなイメージでしょうか。
そしてVRゴーグルについては技術面も然りですが、ゴーグルを付けるという習慣が無いため一般的に普及するまで時間がかかりそうですね。パソコンやスマホなどは、習慣や生活の延長線上にあった為、一般への普及が早かったようです。
本書にも書かれているように、眼鏡をかけるのと同じようなレベルでVRが楽しめるようになると私自身も使うようになる気がしました。
web3.0はGAFAに対するアンチテーゼ
web3.0は非中央集権的なインターネットについて指します。ブロックチェーンなどの技術を使う事によりGAFAなどのプラットフォームに支配されないインターネットにしていこうという流れです。
web1.0・・・webページから情報を一方的に受信する時代
wde2.0・・・双方向のやり取りが出来るようになったがGAFAなどの中央集権型のセキュリティに問題があった
そして今回のweb3.0で恩恵を受けるのは間違いなくクリエイターとの事です。
それは、デジタルデータはコピーされてしまうという問題により、クリエイター作品の価値が低くされていたものも、NFTとしてデジタルデータで希少価値を発揮できるようになれば、クリエイターの価値が見直されてお金にもつながります。
具体的には、メタバースにより3DCGの世界には当然3Dデータの需要が増します。そのデジタルデータをゼロから作ることが出来るという事は大きな強みになります。アバターや、ゲーム内のアイテムなどにもNFTにより今まで以上に価値が出る事が予想されますね。
絵師、漫画家、デザイナー、イラストレーター、CGクリエイターなどが力を持つようになるようです。今のYoutuberのような大きな変化がありそうですね。クリエイターに活力があるメタバースは非常に楽しみです。
アバターで仮想空間を自由に動き回る事に興味が沸きませんか?もしくは、まだ所詮ゲームだと感じていますか?
私はいつの間にか仮想空間に長時間滞在しているような時代が来ていると思いますし、今回のようなコロナによる世界の変化にも仮想空間は必須になると思っています。私が年を取って歩くことが難しくなったとしても仮想空間を走りまわれると思いますし、すでに仮想空間での旅行が主流になっているかもしれませんね。
この本は『世界2.0』というタイトルなだけあって技術的にも、その先の考え方や生活についても新しい世界に出会えたような感じがします。是非読んでみていただきたです!
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