脚本家から映画の脚本の書き方を学ぶ
【SAVE THE CATの法則 本当に売れる脚本術】を読んでからちょうど1年ぐらいが経って、
前から気になっていた脚本についての評価が高い本書を購入しました。
著者のシド・フィールドの脚本の為の本は3冊ありますが、一番評価が高い事もあり、
この本を選択しました。
(結局この本を読み終えた時にはほかの本も読みたくなったのですが、翻訳に問題があるというレビューを見て考え中)
本書には、脚本を書くための0~100が書かれているように思います。
本書の通りに準備を行い、脚本を書けば、初めての脚本でも自分で納得の出来るような出来になりそうです。
脚本の構成は三幕構成をベースにする
本書のベースになっている、三幕構成の理解は非常に納得が出来、三幕構成が一般的に用いられるようになっている理由がよくわかりました。また三幕構成も試行錯誤の上で考えられた手法だという事もよくわかり、教えてくれている内容にも説得力が非常にあります。
第一幕 状況設定
第二幕 葛藤
第三幕 解決
以上が幕ごとの構成です。
アイデアをを出して、何についてのストーリーかを脚本にするのが大事であるがそこが一番大変な事、その際に、考える構成の順番として、
結末、発端、プロットポイント1、プロットポイント2を考えることが、ストーリーの迷子にならない良い方法だという事、
また、これが無いと脚本を書き始めるべきではないという事にも納得が出来ます。
書き始めると、違ったアイデアにより異なった方向にストーリーが進むことがあります。
それはそれで書き残しておくことも大事だが、つじつまが合わなくなることもあるので、その指針になる為にも三幕構成のポイントは重要です。
これらの内容は、言葉だけでは分かりにくい部分もあるいかもしれませんが、
本書では、実際の映画を例に挙げてくれているのでわかりやすいです。
中には見たことが無い映画も出てきますが、
(勉強不足の私は見てない映画がほとんどでしたが、、)
内容と仕組みを説明してくれていますし、情景が目に浮かぶような表現をしてくれています。
それこそまさに脚本家のスキルなのだと思いました。
見たことが無い映画に関しては見てみるつもりです。
主人公がアクションを起こして映画を成立させる
ドラマは、アクションであり、アクションは主人公が必要です。
その為、主人公は大事で(これはゲームシナリオの本でも書いてました)動き回り、感情が分かる主人公であるべきだと。
主人公の行動がないと、ドラマは生まれないからです。
主人公含め、登場人物のバックストーリーも大事で、子供の頃の育ってきた環境から、3分前まで何をしていたか?
それらがベースになって会話や行動も決まってきます。
主人公が勝手に行動しだしたりするのも、このあたりがしっかりとしていることが前提です。
映画は、ストーリーの中にカメラがいて私たちが見ているという状況なので、
カメラに映る直前に何があったかという部分も考えなければ、不自然になるのは当然のことですね。
映画の脚本に困ったらここを読む
本書のおすすめの部分は、各章ごとについているEXCERCISEです。
EXCERCISEは実践する内容が書かれているのですが、読み返すときには的確なまとめになっているので、理解が追い付いていない部分やポイントのおさらいに非常に便利です。
書くことが大事。頭の中で理解しても書かなければ何もしていないのと同じです。
書き始めなければ、何も始まらないと強く言われています。
映画の脚本をまずは書き始める事が一番大事
しかし、その為に何を書き始めればいいのか?
と悩んでいる人には(私も含め)この本を読みながら実践していけば書き始められます。
そして、最後まで書くことが出来ると思います。
それは、著者の失敗や経験などから、こうしてはいけないという所も書かれているからです。
それもあってか、著者と共感できる部分がとても大きいので、教えてくれている内容も
ストレートに入ってきますし、理解しやすいです。
著者の頭の中が見えるといった感じ。
これぞ本。本を読んで良かったと心から思います。
構成を考えること、ルールに則ること、アイデアが出てきたら書く事、しかしそれはこの作品で生かすか、次回の為に残しておくかは考える必要がある、あきらめないこと、推敲してよりよいものにする事、
まずは書き始めること、これらを行動に起こしていきます。
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